海外YouTuberが高評価レビューを出していたので購入しました。残念ながら日本国内販売はされていないので、個人でアメリカから輸入する必要があります。記事下部に簡単に購入方法を載せています。
私が購入したのは10枚入りでDusty Roseという赤茶色のものです。価格は本体だけですと$68ですが、オプションとアメリカからのUPSの送料$16.39を含んで合計$92.89でした。
AKEENi XSTO Walletとは
AKEENiは2018年に創業されたカリフォルニアの小さな家族経営の会社で、2018年XSTOの前身に当たるSTOWを発売しました。
創業したての2018年7月にはカリフォルニア州で発生した山火事に巻き込まれ、プロトタイプと製造機器が失われる辛い経験を経ていますが、1つだけ焼け残ったプロトタイプを元にSTOWを発売することができ、2020年10月には後継であるXSTOを発売しました。
STOWとXSTOには大きな違いはありませんが、日本円やユーロ紙幣に対応できるように縦の長さが約2cm延長され、カードと現金を保持するのをサポートしカードを挿入しやすくするためにテンションを掛ける役割を果たすプレートがプラスチックからステンレス製へと変更されています。また、10枚入りの大容量バージョンも用意されたことや細部の質感が向上しています。
筐体はオールアルミ製
CNC 6061 アルミニウム(シリコンとマグネシウムを添加したアルミニウム合金、船舶や車に用いられている)で筐体はつくられており、内部のプレートもステンレス製であるので全てメタルで出来ています。プラスチックやネジは一切用いられていないので、耐久性も期待できます。筐体には粉体塗装がされており、非常に強度が高い塗装であるので、長年使用してもみすぼらしい塗装が剥げた見た目にはなりません。サイズは4枚・6枚・8枚・10枚の4展開、カラーは14色展開となっています。
革製品と違ってズボンの前ポケットに入れていても角が折れたりすることがありませんし、最近のご時勢を考えるとアルコール消毒できたり丸洗いできるのは地味に嬉しい点です。
メインのカードスロットとサブの名刺入れ
メインのカードスロットにはサイズ別に4枚〜10枚のクレジットカードサイズのカードを収納することができ、サブの名刺入れ部にはサイズ問わず3枚のクレジットカード又は5枚までの名刺を入れることが出来ます。現金はメインのカードスロットの下に窪みが用意されており、そこの最大8枚の紙幣を入れることが出来ます。カードが少なけばもう少し入れることができます。
オプション
オプションとして、現金やカードにテンションを加えるステンレス製のプレート(バネ)が用意されており、複数のデザインから選ぶことが出来ます。また、画像をアップロードしてオリジナルデザインを適用することも可能です。カードを入れている状態では見えませんが、出し入れする時に見える場所なので好きなものに変えるとテンションが上がります。
また、名刺入れ部分のカバーも変えることができます。カーボンモデルのものが通常のプラスチックのものよりも剛性があり出し入れがしやすくなるようなので、そんなに高いものでもないので同時に購入することをおすすめします。(ここにクレジットカードを入れると決めている人は使わないのでなくても良いと思います)
1番上に入れることで外からカードを見えないようにするダミーカードと、スマートフォンに貼り付けてXSTOをマウントできるようにするオプションもあります。
カスタム刻印
ステンレス製プレートだけでなく、本体にも好きな刻印を入れることが出来ます。イニシャルなどの文字情報だけでなく、画像をアップロードすることでオリジナルデザインを適用することもできるので興味があれば試してみて下さい。オプション料金は$15です。
注文してから届くまで
6月2日の19時に注文したら、7時間後の深夜2時(カリフォルニアでは10時)に発送通知が来ました。15日には航空便で日本に到着し、通関に1日掛かった後、自宅に届きました。トータルで2週間でした。
色は良い
Dusty Rose(ダスティーローズ)という赤みがかかった茶色ですが、狙い通り非常に良い色をしています。落ち着いた色合いなのでスーツ着用時でも問題はないですし、カジュアルでも無難で使いやすい色だと思います。
白色も良いかなと思ったのですが、カジュアルすぎるかなというのとおもちゃ感が強くなるので今回はDusty Roseにしましたが正解でした。
エッジもなく粉体塗装のザラザラとサラサラの中間の手触りをしています。ポケットの中で引っかかって破くことは無さそうです。
カードスロットの使い方
カードスロットは左右のどちらからでも入れることができます。右利きでも左利きでも関係ないのは嬉しいところです。
手前(下)側にカードの角を引っ掛けてから奥(上)側にも角を合わせて入れます。そこまで力を入れずともスムーズに入っていきます。カードの順番に拘りがなければ、カードとカードの間に差し込むように入れると簡単に仕舞うことも出来ます。
カードを取り出す時は指で横にスライドしたら簡単に取り出せます。また、中からカードを取り出したいときは、軽くスライドさせながら目当てのカードを探して引っ張り出すことができます。現金やレシートを出し入れしたい時も同様にカードを軽くずらせば良いです。
ちなみにカードを保持する部分はただの金属ですので、圧力を加えれば保持する力を強くしたり弱くしたりすることができます。弱くすると出し入れしやすくなりますが、場合によっては落ちたりカタカタ音が出たりするので、程々の塩梅が結局一番良いです。
比較頁でも出てくるDecadent minimalistとの違いはこのステンレス製のバネで、このステンレス製のバネがあるおかげでカードにテンションが掛かり、力をあまり入れなくても出し入れできるようになっています。
名刺入れ部の使い方
名刺入れ部はカバーをずらしてから名刺をスライドさせて収納します。この曲がっている名刺入れカバーと、内部のステンレス製プレートが上手いこと挟み込んで紙を保持してくれます。カード状のものであればなんでも収納することができるので、名刺だけでなく診察券やホテルのカードキーなども収納できます。
普通のクレジットカードも入れることができるので、免許証は保険証などの身分証明書はこちらに入れるのが良いかもしれません。カバーを使わない場合は最大3枚、カバーを使う場合は最大2枚までいけます。
このカバーをTileやMamorioなどのカード形状の紛失防止タグで代用することもできるようです。
地味に嬉しいストラップホール
前作STOWからアップデートされたことの1つにストラップホールの追加があります。必要ない人もいるかもしれませんが、私はここにマンションのカードキーを入れたキーホルダーを着けています。
最近Appleから発売された紛失防止タグのAir Tagを着けるのもありかもしれませんし、カラビナ付きストラップを着けてベルトループに引っ掛けることでスリ防止になります。鍵を着けるのもありかもしれませんし、ないよりはあったほうが良いと個人的に思います。
収納力○
本製品の厚さは21mmなのですが、メインのカードホルダー部分に10枚、サブの名刺入れ部に3枚の合計13枚のクレジットカードと紙幣を8枚まで同時に収納することができます。サブの名刺入れ部に紙の名刺等を入れる場合は5枚まで収納可能です。
メインのカードホルダー部はエンボスがあるカードが3枚以上あると9枚までにしたほうが良さそうですが、無理をすれば10枚入れることができます。
他のミニマル財布やカードケースと比較
SECRIDと比較
こちらの製品は割とメジャーだと思います。金属製の飛び出すタイプのカードケースを薄い革で覆った製品で、公称では6枚までカードを入れられますが同様にエンボス加工されているカードが複数あると4枚が限度です。革の部分にもカードを仕舞うことができ、片側最大2枚ずつ計4枚まで入れることが可能です。ケース部に頑張って入れても合計9枚までしかいれることができないので、XSTOの収納力のほうが上回っています。厚さもXSTOより分厚いですしね。
ただ、ぺらぺら紙のカードを仕舞う場合はSECRIDのほうが傷まないようです。XSTOの名刺入れ部はそこそこの硬さがないと入れづらいです。
STORUSと比較
STORUSも割と安価ですしAmazonにおいて人気の製品でありますが、こちらの製品はメタルカードを収納することができないので私は使うことが出来ませんでした。筐体がカードよりタイトに作られており、その圧迫する力で保持する構造になっているので、カードが常に曲がっている状態になります。カードが曲がらないメタルカードでは、そもそも挿入することができません・・・。
Decadent minimalistと比較
同じ金属製のカードケースであるDecadent minimalistですが、私が持っているのは8枚入りのもの(12枚入りもラインナップされている)ですが、この製品の最大の欠点はマネークリップを使うとカードスロットが一枚犠牲になることに加えて、エンボスがあるカードがあるとクレジットカードを6枚入れるのが限界であることです。
また、名刺やホテルのカードキーのようなペラペラのものを仕舞うことはできません。カード自体に剛性がないとケースの形状記憶力に負けてしまい、挿入しようとしてもカードが折れてしまいます。その点においてXSTOは、紙やホテルのカードキーのようにペラいものでも収納する場所があるのは良い点です。
一方、挿入時の質感はDecadent minimalistのほうが高く満足感があります。XSTOは引っ掛かりを感じますが、Decadent minimalistはスムーズです。金属の質感もDecadent minimalistのほうが良く、削り出しの技術は高いようです。
THE RIDGEと比較
THE RIDGEの収納力は抜群ですが、ゴムの部分の劣化が必至であるのと、カード同士が擦れ合って傷が付くのが気になりました。XSTOやDecadent minimalistは1番上のカードはどうしても擦れ傷を避けれませんが、中に入っているカードに面圧が掛かることはなく(よっぽどギリギリまで挿れなければ)傷が付かないのでTHE RIDGEはそこが駄目でした。
また、使いたいカードを1枚だけ選んで取り出すのが結構難しく、他のカードケースと比べても実用性に劣っていました。デザインのパターンが多いのは嬉しい点ですが。
個人輸入のやり方
購入の仕方は至ってシンプルで日本国内で通販するのと変わりありません。公式サイトから欲しい商品を選び、サイズと色を選択(カスタムする場合はCustomize)してからカートに追加します。
※この時、ページ下部から通貨を日本円にすることもできますが、為替レート的に不利なので米ドルのまま決済することを強く推奨します。アメックスプラチナやダイナースプレミアムのように外貨決済時にポイント還元率がアップするカードであれば特に米ドルのまま決済したほうが有利です。
カートに欲しいものを追加し終えたら「CHECK OUT」をクリックし、配送先を入力していきます。
メールアドレスもしくは電話番号を入力したら氏名をローマ字で入力します。そして「Postal Code」という場所に郵便番号を入力して下さい。郵便番号を入力したらサジェストで番地などが出てきますので、ご自身がお住まいのものをクリックして選択して下さい。
※クーポンコードを入力したら割引が適用されます
(G PayやPaypalを普段から利用している方はページ上部のアイコンから飛ぶと配送先情報等を流用できます)
そして、Addressという下から2つ目の項目に番地や部屋番号を入力して下さい。例えばこれは国会議事堂の住所ですが、永田町1丁目7-1ですので、「1-7-1」を先頭に入力して下さい。集合住宅等で部屋番号がある場合は101号室でしたら「#101」というのを番地より前に入力しましょう。
英語での住所表記は細かいところから先に書くのがルールですが、順番を間違えていても氏名と郵便番号を正しく入力しておけば大丈夫だとは思います。AKEENiのサイトはサジェストしてくれますので、不慣れな方でも行けると思います。最後のApartmentの欄は、過去にマンション名を書かなかったことでトラブルがあった場合はローマ字読みのマンション名を書いておくと良いと思いますが、書かなくても基本的に届きますので安心して下さい。
「Continue to shipping」を押すと配送方法を選ぶページに飛びます。お急ぎでなければ、1番安いUSPSが良いでしょう。
次でほぼ最後です。「Continue to payment」を押せば決済情報を入力するページになりますので、クレジットカード又はPaypal情報を入力して下さい。Paypalだと手数料を取られるので私はクレジットカードで決済しましたが、セキュリティ等を気にする方はPaypalを使って下さい。(大丈夫だとは思いますが)
無事に決済が完了すると確認画面と注文の進捗状況を通知してくれる機能の設定ができるようになります。私は電話番号を入れてSMSが来るように設定しましたが、Messengerも利用できるようなのでそこらへんはお好みでやって下さい。ここで何もしなくてもメールで進捗状況は知らせてくれるようなので、特に何もしなくても良いと思います。
注文確認メールを確認して不備がなければ後は届くのを待つだけです。お疲れさまでした。
※大量に注文すると関税を取られることがありますが、注文合計金額が16,666円以下(送料込)であれば無税になりますので、XSTOの場合は2個までであれば大丈夫です。
好みが分かれる印象
本当は持ち歩くカードを少なくできれば良いのですが、保険証と免許証、社員証を持ち歩けばそれだけで3枚になってしまいます。最近は住信SBIのようにスマホだけでお金を引き出せるようになってきていますが、現金が必要になる時はスマホがない可能性が高いのでキャッシュカードも最低1枚持ち歩きたいです。
そうやって考えていくとカードの枚数は増えてしまい、たくさんのカードをコンパクトに持ち歩くためにXSTOを購入してみました。10枚入りのXSTOは厚さ21mmで決してすごい薄い訳ではないです。ですが、この厚さでこれだけのキャパシティがあるケースは他にありません。(カード等収納時の実測ベースでSECRIDで24mm、Decadent minimalist 12-cardsで13mm、HITOE FOLDで12mm、PRESSoで20mmなど)
また、Decadent minimalistやTHE RIDGEは外から現金を持っているのが丸見えなのに対して、XSTOは内部に仕舞う構造なのでお下品に見えないのも地味なメリットです。名刺入れ部分のデザインに好みが分かれるような気がしますが、これまで紹介してきたように機能性とサイズ感(容量)においては優れているケースと言えます。
送料を入れても1万円を切っていますし、2個同時購入すれば8,000円程度で手に入るので、価格の観点からでもおすすめできます。構造上落とした程度では壊れませんし、金属ですから濡れても大丈夫です。外観においても粉体塗装ですから、長年使ってもみすぼらしい見た目になることはないです。
一方、挿入時の感触や筐体全体の質感は今一歩という印象を受けます。おもちゃ感を否めず、所有欲を満たす商品ではありませんでした。全体的なクオリティでは、Decadent minimalistのほうが上回っています。
XSTOはよく考えられた設計で使いやすくはありましたが、上質なものを求める方にはあまりおすすめできない商品です。